天使の卵/村山由佳

このかたの本読むのは初めて。ほんとうはもう少し待ったりしたもののほうがすきなのだけど、気に入ったのは恋愛対象をこの上なくうつくしいものとして「クロッキー帳に描けない」、というのはずるいくらい直球。 それにしてもなんなんなだろう、この切なさは…

センセイの鞄/川上弘美

本はあんまりたくさん読むほうではないのだけど、こっちきてから時間あるときはちょこちょこと。 センセイと主人公が夢?で会っているときの情景で、 ざわざわと、窓外のクスノキがさわいでいる。いい季節なのである。雨は降りやすいが、その雨にクスノキの…

茄子/黒田硫黄

マンガですね、日本から遠ざかった今、作者が連載再開した、くらいの情報しか知りません。「メンドクサイから」のキーワードは1巻48ページです。家出少女からでまかせの逃避行を迫られたおじさん(高間さん)が、断るために迷わず言った台詞です。突き放す…

こころどろぼう/こうせい

10年近く会ってなかった友人が、絵本作家としてデビューしていたのです。渦をまくような流れるような絵に、カラフルだけど落ち着いた色彩が目にやさしいのです。これはおすすめ。

筋肉痛にもめげず、自転車に乗って買い物へ出る決意。神保町のアジア書房へ、ラオスの資料を探しにいく。日本語の概説本が出ていて、数年前よりは急に充実したとのこと。

女子的独呑読本

「しの」とも関連のある著者さんのデビュー本、先輩がこの本に載っていた大阪の店へいったとのことで、健全にディープなリストとして参考にしたい。

手塚治虫はどこにいる/夏目房之介

だいぶ前の本ではありますが。実際にペンで模写しながら描線とコマの分析を進めるところが説得力満点。分析はふむふむと読み進むのだけど、むしろ興味持ったのは50年代、アトム以前の作品に筆者が少年時代を迎えていて、とりわけそこに魅力を感じているとい…

バカの壁/養老孟司

科学でも、宗教でも、一方的な一元論に陥るのはたやすい。でも、複眼的な視界を見開いていることが大切。 個性は人間の身体や脳の機能上、限られたものでしかなく、教育で主題に掲げることは無意味という批判。むしろ、人を思いやることを重視したらどうか、…

祇園の教訓/岩崎峰子

全く未知の世界の花柳界。祇園甲部で芸妓つとめた筆者による人間観察。素直な心をもって、楽しむことを精一杯楽しむことは大事だけど、こころにゆとりをもつか、切り替えがうまい人でないと、なかなかできないことだよな。 接する側の心構えは、やはり聞き上…

catcher in the rye / Sallinger

もっと早いときに読んでおきたかった本。若いときにエネルギーもてあましているのに、どうしたらよいかはっきりしない。煮え切らない思いは、もちろん、今も持ったりするけど、少なくとも今の生活と仕事に打ち込むんでしょうね。そんな年末年始。

外交官の舌と胃袋/西村ミツル

一番批判的な対象は、キャリア書記官。確かに、距離は遠いとは聞きますが。