プー・ルイさんの生誕でシャンパンタワーを出した記録

 表題の企画を実施したものですが、当日のロジスティックスを中心に記録するものです。アイドルライブでやる事例はめったに無いものと思いますが、他の各種イベント等でやるかたがおりましたらご参考までに。


1. 当日までの準備


 企画決まった段階でどのようにタワーを組むかというところでノウハウあるわけでなくあれこれ調べたのですが、素人が5段とか7段とかグラスを組むというのは相当難しいです。例えば5段で、5x5+4x4+3x3+2x2+1で55個のグラスを組むわけですが、それを上に重ねると良いグラスでも個々のグラスの歪みが重なってバランス取りずらいです。何より、企画の最中にグラスを倒す事態は避るほうが良いに決まってますので、早々にやすいグラスを購入して組むというのはあきらめ、シャンパンタワー用の資機材をレンタルする業者さんからレンタルすることにしました。


 レンタルしたのはイルミネーション付きの土台と、タワー組むためのフレーム、それとグラスです。土台はキャスター付きでライブ会場での移動でもある程度安心感が得られます。テレビと同じ形のリモコンが付いていて、チャンネルを選ぶ感じで土台の照明をコントロールできるので、好きな効果を選択します。単色だと赤、ピンク、白、青とかあたりから選べるし、色を周期的に変化させるもの、フラッシュ光るような派手なものまでバラエティありました。イメージカラーのピンク単色の、13chを覚えておくことに。


 電源は普通の100ボルトコンセントで取れるし、LEDライトなのでさほど電流使わない感じ。但し、電源コードが3メートルくらいで長いものではないので、ライブハウスで使用することを念頭に置くと延長ケーブルを準備しておくと良いと思います。今回は客席前方上手のデッドスペースから、最前中央まで運ぶ感じなので、5mのコードを事前に購入。

 グラスは直接積上げるのではなく、アクリル製の仕切り板(フレーム)に合わせてセットしていきます。この仕切り板が優れもので、一段ごとに横板で仕切られているのでグラスを重ねることなく格段の隙間にグラスを置くだけ。これを使うことで安心感が格段に増しました。


 メインともいえるシャンパンの選択は、全体コストに直結しますが、慎重に検討するほうが良いでしょう。1本で済めば良いのですが、タワーに満たすとなると5段で55杯、しかも上から注ぐのにグラス1つが130mlがひたひたになるまで入れるのでかなり本数必要です。安いものでも十分雰囲気が出ると思いますが、そもそもタワーのレンタルでコストかけてるし、そこでケチるのはかえってもったいないかな、ということで名の通ったシャンパンとしました。モ○・シャンドン・アンペリアル・ロゼで何とか予算内。○ンペリピンクとかは酒屋で買って1本○万円なので相当無理です。


 シャンパンは事前に冷蔵庫で冷やし、内側で氷と段ボールで養生してクーラーボックスにて運搬。30リットルタイプで6本入ります。それと、BiSメンバーさん全員20歳越えているとはいえアイドルという立場上、人前で飲まない、あるいは体質上本当に飲めないという事態は想定されたので、ソーダ水を現地にて購入。


 その他、制作したTシャツや配布用のサイリウム等もいっしょに運ぶので、段ボールで5箱、ちょっとした引越しくらいの荷物になります。


 苦労したのが資機材の輸送。特に、土台が75x75x90cmで冷蔵庫よりでかい、というか高さはそこそこですが、タテヨコ幅を持っているのがネックで普通の乗用車の荷台には載りません。また、幹事も運転に自信がなく、何より美酒の杯にありつけないというのは避けようということでジャンボタクシーを手配。ワンボックスタイプのタクシーで、ここが遅れて搬入時間が迫る中タクシー会社に電話しまくってようやく確保。イベント中ずっと借りるわけにもいかず、帰りはまた別途ジャンボタクシー探しました。


 イベント会場時刻の2時間前には現場到着して、土台・フレームとグラスのセッティング。舞台袖に隠せない場所のため、覆うための布を持ち込んで使用時までかけておきました。一応、サプライズ企画を実施する旨の連絡は事務所側とライブハウス双方に入れていたのですが、現場の方には伝わっていなくその場でまた説明してリハ開始までぷーらぁ側5名でセッティング。このあたり、企画が面白そうと言っていただいたことを含めて、会場の皆さまには本当良くして頂いて、設置場所から電源確保、養生資材の置き場や本番の細かい手順まで詰めることできました。本当は、事前に打ち合わせ持つなどして詳細に企画書に落とすほうが良いのでしょうが、その場で助けられました。ここに御礼申し上げます。


 それと、現地入ってから足りない資材(ドライアイス、ウェス、片付け用の小バケツ)を買い足し。大体必要なものこんな感じ。ライブハウス側に聞いて借りたりするのは、先方の本来業務で無いところで負荷掛かりますので、自前で準備するのが基本かと。

結果、要した資機材はこんな感じ。

  • 電飾土台
  • タワーフレーム(組んだのは5段でしたが、7段分付いていました。)
  • 延長用電源コード(5m)
  • シャンパングラス(予備含めて60ケだっけかな。)
  • シャンパンボトル(気になる人は計算してみてください)
  • メンバー用ソフトドリンク(500ml x2)
  • クーラーボックス(30リットル)
  • 本番まで隠すための布地(5段で1m四方くらいだとピラミッド部分が隠れます)
  • その他資材(氷、保冷剤、ドライアイス、ウェス、小バケツ、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、ガムテープ、カッター)


2. 本番
 時間割では事前にMC中に生誕コーナーを作ってもらい、当日に同じく生誕企画を入れるワキサカ・ユリカさんのあとにシャンパンタワーを出すということで、事務所側と調整していました。ただ、当日にBiSのライブ時間自体が20分と制限されていて、入場時点で30分近く押していたので時間的な制約がキツイことから、とにかく巻いて進行することに注力することになりました。


 イベント開始前にはセットしていた土台とタワーの周囲にはお客さんの荷物が積まれていて、そのおかげでタワー周辺に人がいなくて、ライブ中に多少の圧縮が発生してもぷーらぁが周囲で見守ってタワーを守ることができ、仕込みが隠れる効果もありました。しかし、いざワキサカさんのお祝いが終わってタワーのセットを出すとき、コードが荷物の下に隠れてスムースに出せない事態となり、暗いところで必死にコードをたぐることに。


 本当はその場にいるお客さんにシャンパンを振る舞って、みんなでグラスを持って乾杯する流れを考えていたのですが、やはり時間的制約からカット。それと、ボトルはもっぱらプー・ルイさんから7本注いでもらう流れを想定していたものの、そこはワキサカ ユリカさんにもお願いしたり、下の方のグラスには黒子のぷーらぁで注ぐなどして短縮図ったり。


 シャンパン注ぐ時のコールについては何となくこうしようかみたいなことも打合せてたものの、いざ本番となると土台の光と出してるもののインパクトもあってか、あれは何か飲み込むものがありますね。事前にお願いしていた方を呼び込むことをすれば良かったのかもしれないけど、巻き進行を意識してとにかく早く注ぐことに注力していた気がします。


 んで、最後にメンバーにはノンアルコールの飲料を入れたグラスを渡して乾杯。ライブが再開してから自分もようやくグラスを手にして飲んだシャンパンが美味しかったこと。


3. 後片付け
 ライブ終了後、まだタワーに残っているグラスを振る舞ってみんなで飲み干し、残った方に片付けを手伝っていただきました。グラスはウェットティッシュティッシュペーパーで軽く拭いて、もとの箱に戻していきます。下のアクリル板に残ったお酒はバーのシンクに流してもらい、フレームも軽く拭いてから収納。


 ライブ終了後に土台とフレーム、グラス、クーラーボックスとレンタルした資機材は、ジャンボタクシーで佐川急便の営業所まで輸送して発送。0時超えてましたが、佐川急便のみ24時間営業ですので無事出すことできました。伝票のサイズ見たら240と書いてあって、そんな大きいサイズ見たことないから!そのまま渋谷に戻って反省会に合流。


4. 最後に

 企画の意図なんですが、BiSの生誕がすごいらしいという評判(?)を直球に受けて今までなかったようなことをやってみたかったというのが出発点。そこからどんなネタがあるかというので、花とかケーキとかはある意味やり尽くされていることから、非日常性をもった、ホストクラブやキャバクラのシャンパンタワーがモチーフとして浮かびました。それをやること自体、アイドルの生誕として許されるのかどうかというのはありますが、プー・ルイさん自身は成人していてお酒のタブーはないことと、これまでの活動からもアイドルとしてそうしたタブーは皆無であったことから、22歳のお祝いとして派手でインパクト強いのではということからの選択。


 加えて、BiSさんの人気が出てきていることから、ファン直営でここまで手がかかる企画ができるのは今回が最後かなという感覚も正直あります。それと、結果として2.5Dでust中継されたというのも実施した身としては企画がリアルタイムで広く伝わるのは美味しかったなと感じています。


 最後に、このような企画に快くOKくださった事務所関係者に御礼申し上げます。それと、事前のTシャツやうちわの制作に協力くださったぷーらぁ各位、共闘して一緒に生誕盛り上げたワキサカワールド住民各位もありがとうございました。そして、今回企画に賛同くださり、シャンパンタワーの事前の準備から後片付けまで手伝っていただいた皆様、本当にありがとうございました。言うまでもなく一人で出来る企画ではなく、お力添えいただいたからこそあそこまで出来たものと確信しています。