ナンパパの水は飲めないのか?

 水道水質に関するワークショップにお呼ばれして、ドタキャンならぬドタ参加してきました。いきなり部屋に入って、相手からはびっくりされましたが、サプライズを演出するのも作戦のうちです。
 それはさておき、テーマはラオスで水道の水質基準を話し合う、というもの。基準を作るのはいいのだけれど、それを分析する人材と機材が絶対的に不足しているわけで、それ自体はよくある話。WHO基準の中から20くらいに絞って、そこからやりましょう、というアプローチはとてもまっとうで現実的。それでも道のりは険しく、水道関係者はそれなりに努力しながらもやることが山積み状態。。。
 で、質疑応答セッションで話題に挙がったのが、都市水道であるならば、"drinking"の文字を入れるかどうか、ということ。水道ボスの回答では、ラオス語で水道局を意味する(ナンパパ*1)自体に、飲料という意味合いは無いとの由。ボトルの飲料水とは異なるということです。はじめから飲料可のレベルを目指さないのか、という考えはまっとうながら、もともと都市給水の概念に飲料は含まれていないんですね。ただ、先述の状況からすれば飲料が可能となるのは相当先の話ですし、そもそも飲料を目指すことを押し付けることはやってはならない話。
 それで、ラオスの水道水を飲めるか、という問いについては、場合によっては可能。水道局に近い家で、配水管から混濁を受けることなく、ちゃんと塩素を入れている日に配水されている水なら可能*2。ですが、素人が飲める/飲めないの判断をすることは危険です。結構、きれいに見える泉とかでも大腸菌いたりしますから。ちゃんと分析業者か知り合いの分析化学の学生さんに調べてもらいましょう。

*1:Nam= Water, pa= for ,pa→= fishという、かわいらしいネーミング。ちなみに、村落給水はNam Saathですが、こちらも単に"clean water"の意。

*2:家で夜中に水が切れて、思い切って飲んだ経験はあります。いちおう大丈夫でした。反対にアフリカのゲストハウスで疲れ果てていたときに、冷蔵庫においてあった冷たい水道水を飲んで、一瞬にして3日の下痢に陥ったこともあり